糖尿病のインスリン作用不全に糖脂質が関与・東北薬科大が解明
東北薬科大学のチームは、糖尿病患者の体内で血糖を下げるインスリンが効きにくくなる状態が起こる仕組みの一端を解明した。「ガングリオシド」と呼ぶ糖脂質がかかわっていることを突き止めた。メタボリック(内臓脂肪)症候群による糖尿病の新しい治療法の開発につながる成果と期待している。 インスリンとは血中のブドウ糖を肝臓などの細胞へ取り込ませるホルモン。肥満で内臓脂肪がたまり、インスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」が慢性的に続くと、重い2型糖尿病や動脈硬化につながるとされる。ただその発症メカニズムは詳しく分かっていない。
出典[2007年8月15日/日経産業新聞]
体内物質の分布画像化、アルツハイマー病など原因究明に期待・生理学研
自然科学研究機構・生理学研究所(愛知県岡崎市)の瀬藤光利・准教授は18日、体内にある病気関連物質の正体とその分布を画像化する新技術を開発した、と発表した。ノーベル賞受賞者の田中耕一氏(島津製作所フェロー)が開発した分析技術をさらに発展させた。アルツハイマー病など脳の病気やがんなどの原因解明に役立つ見通しだ。
病気の人から提供を受けた試料などを通じ、病気が発症する仕組みの解明や医療診断の手法にも新たな可能性を開くことが期待されている。
出典[2008年3月19日/日本経済新聞 朝刊]